勤勉と効率

一生懸命に勤勉に仕事や勉強をしていても、実は効率が悪かったという経験はありませんか。

生産性とは

日本経済が直面している問題の1つは、働くことの効率があまり高くない、つまり、労働生産性が低いということです。他の先進国と比べて、日本は一国全体としての経済力はあっても、生産性は低くなっています。

労働生産性は、日本で働いている人が一人当たり(あるいは労働時間あたり)どれだけの付加価値を生み出し、サービスでもモノづくりでもどれだけ「生産しているか」ということを表します。

なぜ、生産性?

なぜこの労働生産性というものが問題になっているのでしょうか。

日本では少子高齢化が進み将来的に働く人の人数が減ってゆくと考えられているという背景があります。そこで、働く人の数が増えないならば、1人1人が効率よく働けば、人口減や働く人の数の減少を補うことができるはずです。

日本人の勤勉さ

日本人は非常に勤勉で、とても良く働きます。

実際、日本人が勤勉なことは世界的に有名です。日本人の勤勉さが過去数十年の経済発展を支えたというのは世界的にも認識されていて、日本人の勤勉さは今も尊敬を集めています。

効率は?

ただ、効率はどうでしょうか。

ハンコ文化や、無駄な会議や、遅い意思決定といった日本企業の非効率に批判が行くことも多々あります。

日本国外を見ると、例えばドイツ人は、全体で見て日本人ほど残業せず、夏になると何週間もの休暇を取ったりします。それでも、ドイツは日本よりも一人当たりの生産性は高く、国全体としてみた場合、働き方が効率的なのです。

ちなみに、私が日本の中央省庁で働いていたとき、深夜までの残業や国会待機、官僚的な意思決定システムなど、今にして思えば、非効率なことが多かったです。当時はそんなことを考える暇もないくらい忙しかったのですが、働いている時間が長い割には「生産性」はあまり高くなかったように思います。

コロナ感染をきっかけに多くの人が在宅勤務をするようになり、無駄な会議が無くなったりするなど、世界でも、日本でも、多くの人が無駄を省き効率的に仕事ができるようになったと言っています。

この流れを止めず、日本も生産性の向上に向かってほしいところです。

それでは!