ロックダウン下で産み育てるなかで出来る、素敵な一つのこと

コロナ渦のだからこそ親としてできる素敵なことって、何だと思いますか。

それは、「ただ、お母さんでいる」ことだと思います。

(男性の場合は、「ただ、お父さんでいる」ですが、私は女親なので、「お母さん」と書きました)

ロックダウンの最中に子供を産み育てること

ヨルダン在住のドイツ人女性の私の友人が、昨年の初夏に第二子を産みました。赤ちゃんは順調に育っていますが、その友人は、まだ乳児である第二子に、上の子供(八歳くらい)と同じような事をしてやれないことを嘆いていました。

ヨルダンでは今もコロナ感染拡大が続き、週末に完全外出禁止のロックダウンがあったり、学校が部分的(学年によって)に閉鎖されたり、子供の遊具施設などが閉鎖されたりているなど、多くの子供にとって、以前とは違う生活が続いています。

私の場合も、ロックダウン中に下の子が4歳になり、上の子(現在7歳)が3-4歳だった頃にやっていたこと(子供達の祖父母に会いに旅行に行ったり、当時住んでいたアメリカの大自然のなかの公園に行ったり)が出来なく、下の子に対して申し訳なく思うことも多かったです。

これは、その友人や私に限らず、ロックダウンが続く国で子育てをする親御さんが多く抱えている悩みです。

ところが、最近気付いたのですが、そんな中だからこそ出来る、とっても素敵なことは、

「ただ、お母さんでいる」

ことです。

子供に、あそこに連れて行こう、これをさせよう、習い事させよう、と忙しくしているのではなく、ただ一緒にいて子供のことを見てやって、ただ、お母さんでいる、ということです。

英国の母親たちのロックダウンでの経験

「ロックダウンに生まれて」というBBCの記事で、昨年出産したイギリス在住の女性たちの手記を集めた本について書かれています。

「今、あなたと社会とを遮断している、まさにそのもの(ロックダウンの状況)が、いずれあなたと子供との絆を深めるのだ(the very thing keeping you apart right now will one day bond you together)」

というメッセージを投げかけています。

ロックダウン下で新生児を育てるのは大変で、実際、その中に出てくる女性たちは、周囲のサポートがない中で産まれたての子供の世話をしたり、未熟児を出産して新生児治療室にいる子供に中々会えなかったり、自分自身の父親(子供の祖父)をコロナで亡くしてしまったりしています。

しかし、そうした経験も、いずれは、親子の絆をより強くする、ということです。こういうことが出来るのも、ロックダウン下で子供を産み育てている女性たちが、「ただ、お母さんでいる」時間をより多く持てていることだと思います。

上記のBBC英語記事はこちらです。

https://www.bbc.com/news/uk-england-55999977

それでは。