亡き飼い猫が教えてくれたこと

昨日、我が家の飼い猫ペトラが亡くなってしまいました。数日前から急に元気がなくなって食欲もなくし、 一昨日に病院に連れて行ったところ、急な肝臓障害が発生していたということで、入院した翌日に息を引き取りました。

ペトラは昨年、ヨルダンの保護動物シェルターで見つけた真っ白なトルコ産アンゴラで、耳が全く聞こえない雌猫でした。

いつか私たち家族がヨルダンを去りアメリカに戻った時に、この猫がどこから来たのか思い出せるように、ヨルダンにある有名なペトラ遺跡にちなんで名づけました。

まだ一歳半、これから10年以上も一緒にいるだろうと思っていたのですが。

まだまだ時間があると思い、あまり良い写真が残っておらず、上の写真はペトラが生後7か月くらいのころのものです。

昨日に病院で見届けてから、涙が止まらず、よく眠れません。

ペトラを失って改めて気づくことがたくさんあります。ペトラは私たちに沢山のことを教えてくれました。

1.動物の命は尊いものであるということ。

ペトラを飼うようになってから、私も夫も子供達も、ヨルダンの道端に数多くいる野良猫たちに優しくするようになりました。病気で困っている野良猫には、病院に連れてゆき治療を受けさせることもありました。動物愛護団体に寄付をするようになりました。我が家の庭に来た身寄りのない猫に、飼い主を斡旋したことも何度かありました。

こんな風に、ペトラは実は多くの猫たちを救ったのでした。

さらに、犬や猫などのペットに限らず、動物の命は尊いものだと、改めて知るようになりました。私も夫もベジタリアンやヴィーガンになる勇気はありませんが、より良い環境で飼育された肉や魚を買うようになりました。そうすると値段が高いので肉の消費も減りました。

2.人生はシンプルで良いということ

世界中がコロナで大騒ぎになろうが、アメリカ大統領選挙などの世界的な出来事があろうが、私たち人間が仕事や何やらでストレスを抱えようが、ペトラは毎日、食べたいときに食べ、眠りたい時に昼寝をし、大好きな飼い主のそばでゴロゴロいわせて、それだけで満ち足りた人生で幸せでした。

こんなシンプルな日常に幸せがあるということに気づかせてくれました。

3.自分とは違う立場の人や生き物の目線になって考えるということ

ペトラは当然ながら、人間の言うことをよく解せず、私達が常識だと思うことはペトラには常識ではなく、とにかく人間とは違っていました。そんな猫と一緒に暮らすというのは、常に猫の目線になって考えなければいけなかったということでした。

人間だって一人一人違いますし、私たちもどのように物事を理解するかということも違っているはずです。 ですので、私も家族もペトラと過ごすことによって、自分とは違う立場の人・生き物の目線になって考えることができるようになりました。

4.人も含めた生き物の権利を尊重し、より持続可能な社会に

世界中で自然環境の破壊で野生動物の多くが絶滅の危機にあります。20世紀の大きな戦争の教訓から「21世紀は人権の時代」と言われますが、もっと踏み込んで「21世紀は、人も含めた生き物の権利を尊重する時代」とすると、私達人間が他の生き物が住む自然を尊重するようになり、世界はより持続可能な方向に行くのではないでしょうか。

日本人は西洋人に比べて昔から「生きとし生けるものには魂がある」と考えてきたので、この分野で日本人的な発想が活かされるのではないかと私は期待しています。

でも、今はとにかく悲しいです。今週土曜日からヨルダン南部の紅海ビーチリゾートに家族で行く予定でしたが、キャンセルしようか、あるいは、こんな時だからこそ決行すべきか悩んでいます。そこに行くには4時間ドライブしなければいけないので、今日と明日によく眠らなければそもそも安全運転できないですし。